私、47才で会社辞めました

外資系企業でモーレツに働かされ、最後の会社で燃え尽き症候群になる一歩手前で会社辞めました。女、独身の気ままな身。地方に移住して自然を満喫し、時々国内外を節約旅行しています。

ロワール古城めぐりー二日目

昨日に引き続き、今日もVELTRAという会社の

「ロワール古城 アゼ・ル・リドー城とヴィランドリー城観光ツアー」に参加。

午前中のツアーで、料金は26ユーロ(約3,200円)。

ヴィランドリー城は、写真で見た庭園が美しく、この城の為に予約したツアーだ。

 

でも、夕べ、Airbnbのホストと話していたら、「ヴィランドリー城へはここから自転車で行ける距離よ」と言われ、正直「しまった」と思った。

ツアーだと、自分が気に入ったところで好きなだけ長く滞在することができない。どこも一時間の滞在時間しかくれない。自転車で行けると知っていたら、ツアーなんか申し込まなかったのに。。。

まあ、後の祭りだから仕方がない。

 

Tours駅のすぐ近くにある、Tours Tourist Office(トウール観光局)に9:20分集合、9:30分出発だ。

 今朝は昨日まで2泊したロワール川沿いのAirbnbを出て、駅のすぐ側にあるAirbnbに移動し、荷物を預けた。慌ただしくてまだ朝ご飯を食べていないので、昨日スーパーで買ったフランスパンを食べながらツアーが出るのを待っていると、昨日のツアーの運転手が、「XXX(自分の名前)そこで食べるな」と言った。

「へっ?? なんで?」 それよりも、「昨日のツアー最後まで楽しめたか」くらい言って欲しい。こっちは客なんだけどな。。。このツアー、日本人観光客が多いとおもうけど、ホスピタリティないなあ。。。

 

そうこうするうちに、同じツアーの人が集まってきた。

近くに止めたバンに乗り、出発。

ツアーのメンバーは、日本人の夫婦、アメリカ在住だったというドイツ人夫婦、若い中国人男性と、自分の合計6人。座席はドライバー席の後ろに二列。

今日のドライバーは女性で、日本語を話し、隣に座る日本人夫婦と運転しながらいろいろ話している。6人中、日本人が3人だから、気を利かして日本語が話せるドライバーにしたのだろうか。でも、日本人夫妻はアメリカ在住だったドイツ人夫妻とも英語で話しているから、そんな心配はいらないのにね。

 

車内では、後ろに座る若い中国人男性も含めて、それぞれ会話が進む。

ドイツ人夫の方は、スタンフォード大学の教授をしていて(ホントか?)、これからドイツへ帰るそうだ。ここへ来る前は、日本に寄って来たそうで、オバマ大統領が東京に来た時に寄ったレストランへ行ったらしい。その時に撮った店内の様子をスマホで見せてきて、めちゃくちゃ高い料金を請求されたそうで、払った料金は妥当か、どうかなど聞かれた。

前に座る日本人夫妻のマダム(おそらくこの方は金持ち。洋服はレザーで、旦那のほうも帽子をかぶり、おしゃれな夫婦)が、時折話に加わる。

会話は全て英語。

ドイツ人夫が、「きみたち(自分とマダムのこと)、英語上手だね。日本人は、皆英語が話せなかったよ。どうして話せるの?」と興味津々の様子。

日本人マダムは、雰囲気も上品で、見た目、60才代で、英語を話し、教養もあるのだろう。パリへ仕事で来たと言っていたから、もしかすると会社経営かもしれない。

後ろに座る、若い中国人男性も英語ぺらぺら。タンカーに乗船しているが、今はフランスの大学院のMBAで学んでいて、キャリアチェンジを考えているそうだ。

彼は、TOKIOの松岡さんに似た、ハンサムでもある。とても爽やかな青年だ。

 

ドイツ人夫が言う、「日本人は英語が話せない」は、正確にいうと、「旅行中に会い、話した人達が話せなかった」というのが正しいのでは。

旅行者として日本へ行くと、接するのは、電車や駅、旅館やホテル、レストラン、お土産やなどの商店、タクシー運転手など、そのほとんどがサービス業に従事する方々である。

2015年以降、インバウンドブームが押し寄せ、いくらかは外国人にも慣れて、少しは英語を話すようになったのかも知れない。ただ、外国人とぺらぺら様々なことを話せるレベルの方はそんなに多くはないのだろう。

私とマダム以外にも、日本では英語が流暢な方々はたくさん存在するのだが、外国人旅行者が日常的に接する範囲にはいないだけなのだ。

そう考えると、サービス業に従事する方々が外国人旅行者に与えるインパクトはとても大きいと思う。彼らは民間のアンバサダーとして、日本のインバウンドブームを支え、日本を訪れた旅行者の印象を決める重要な役割を担っている。旅行者は一度嫌な目に遭ったら、「もう日本なんか来ない」、と二度と来てくれないかも知れないのだから。

自分も、朝ツアー前にパンをかじっていたら、昨日のドライバーに、「そこで食べるな」と言われて、気分を害した。(でも、フランスは好きなので、そんな些細なことなんか忘れて、また行くけどね)

今は、小学校から英語の授業があり、ネイティブスピーカーの外国人英語教師までいる恵まれた環境なのに、日本人は英語が話せない、と馬鹿にした態度の外国人もよくいる。

英語のような語学は、興味があるか、日常的に使うから必然に迫られて勉強するかしないと、流暢に話すのは難しいだろう。それに、なぜ話せないかというと、ほとんどの人は話す機会がないからでは? あと、必然性も。

自分は中学で英語を初めて勉強したときから、将来は世界中を旅してやる、と計画していたから、英語の成績は常に満点だった。田舎なので、生の外国人に接したのは、東京に来てから。で、どうやって勉強していたかというと、お金がないので、NHKのラジオ英会話で勉強しただけ。

でも、NHKの英会話教材ってレベル高いよ。へたに街の英会話教室に行くよりも、内容がいいし、更に安い。テキスト代の500円と、ラジオがあれば勉強できるんだから。

 

外国人旅行者と接する機会が日常的にあるサービス業に従事する方々には是非、英語を勉強していただいて、来ていただいた旅行者に良い印象を持って国に帰っていただきたいものだ。政治家や役所の偉い人たちが何と言おうと、実際に接するのはサービス業従事者だ。民間アンバサダーとして、彼らの役割は大きい。

 

そうこうするうちに、アゼルリドー城に到着。

いうまでもなく、城も庭も美しい。

日本人夫婦と、TOKIOの松岡似の中国人青年と四人で、しばらく庭と城を回り、お互いに写真を撮りあったりする。

 

次は、ヴィランドリー城へ。

向かう車内では、前に座る日本語を話すドライバーと日本人夫婦の会話が続く。

ドライバーの女性は、日本人とブラジル人のハーフで、在仏20年。上手な日本語を話す。どのような経緯でブラジルからフランスへやって来たのか。

ヴィランドリー城に到着すると、中庭で城をバックにツアーメンバー全員が、ドライバー女性に頼んで、それぞれのカメラで写真を撮ってもらった。

 

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美しい庭園と城。

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季節がずれているのか、写真やパンフレットで見るような花々がたくさん咲いていないのが、残念だった。どうやら、一番良い季節は初夏の6月とからしい。

それでも、大変美しい庭園で、満足した。

一周して、売店の前に立っていると、中国人青年も見終わってやって来た。

今取っている、フランスの大学院のMBAコースについて聞こうと話を始めた途端、ドイツ人夫が横から割り込んでくる。中国人青年は、「オレ邪魔?」と思ったのか、さっさとその場を離れて行ってしまった。

「あー、彼と話したかったのに」と思うが、ドイツ人夫は、よほど英語の話せる日本人がめずらしく、うれしいのか、いろいろと話してくる。妻の方は見当たらず、しまいには、バンが待つ駐車場までドイツ人夫と同行することになってしまった。

 

Toursの観光局に戻るバスの中でも、隣に座るドイツ人夫は、またスマホを取り出して、オバマ大統領が日本で行ったレストランで食べた魚の話が続く。

そのうち、今回の旅行の話になり、ドイツ人夫妻は(60才に近い見た目)、旅行会社に全て手配を頼んだと言う。「君は?」と聞くので、「全部自分で手配しました。宿はAirbnbで」というと、「えっ? Airbnbは安いんだろう?」と馬鹿にした素振り。

「ふーん、そう来るか。。。。」 Airbnbに泊まるのは、ホテルじゃつまらないからなんだけどな。もし自分が年収2000万円あったとしても、ホテルじゃなくて、Airbnbに泊まるよ。だって、そうしなきゃ、ホントの地元の人に接する機会がないじゃん。

それこそ、ドイツ人夫婦のように、サービス業に従事する人たちに接するだけで、終わりだよ。それに、航空券を手配したり、宿をどこにしようかとあれこれ悩むのも旅行の醍醐味なんだけどな。

こんなこと言っても、多分この人にはわかってもらえないな、と過去の経験から感じたので、好きなように言わせておく。

 

ランチ時の12時半頃、Tours観光局前にバンは到着した。

日本人夫妻はホテルに戻って食べると言ってあっさりといなくなり、ドイツ人夫婦はドライバーにカフェに案内されていなくなり、中国人青年もどこかへ消えた。

皆、あっさりした別れでした。

 

自分はすぐ側にあるAirbnbに戻り、昨日スーパーで買ってあったフランスパンやチーズで軽くランチを撮り、Toursの街の観光へと出た。