11月中旬から下旬まで、緊急入院をした。
5回目のコロナワクチン接種後、初めて高熱が3日間続き、ようやく下がったのに、
下腹が痛い。そのうち治るだろうと、市販の鎮痛剤を飲んで痛みを紛らわしていた。
2週間経っても痛みは変わらないので、もしかすると、どこか悪いんじゃないか?
と思い始める。
土曜日に近くの総合病院の緊急外来へ行った。薬だけもらって帰ろうと思っていたの
だが、CTスキャン検査をしたところ、婦人科系の病気で、そのまま入院となった。
小学校3年生の時に入院して以来、病気はしていないので、ショックだった。
それも、よりにもよって、この私が婦人科系の病気で入院なんて。。
男性と同じように、いろんなことをやってきた私だが、やはり女なのであった。
当たり前だが。。
何の準備もしていないので、姉に連絡をして、パジャマ、歯ブラシ、洗面用品などを
持ってきてもらった。
こんな時に、独身、子供なしの身分は肩身が狭い。普通なら、夫や子供が「大丈夫か」と、飛んできてくれるのに、忙しいんだからと言われても恐る恐る姉を頼るしか
ないのだから。
今後、いざとなった時にどうするか考えなきゃ、と思い知らされた入院だった。
入院中は、一日中24時間点滴をして、それが10日間続いた。
病院のご飯はまずいと、よく言われるが、私にとっては、ヘルシーでよかったと思う。
特にいいのは、自分で作らなくていいし、後片付けもしなくていいこと。
何もすることができず、寝ているだけだから、一日3回の食事しか楽しみがない。
ある日のランチは、ビーフカレーでおいしかった。もう一度食べたい、と待って
いたが、退院するまでに再度お目にかかることはなかったのが、残念だ。
点滴をしながらでも、シャワーは浴びれる。最初は大丈夫かよ、と思ったが、看護婦さんが大丈夫だ、と言う。そう言うならと、点滴の棒をドアのすぐ外に置き、針が刺さっている腕のあたりがシャワーで濡れても、本当になんの問題もなかった。
シャワーの棒を引けば、自販機にコーラを買いに行ったり、トイレも行けるので、
思ったほど不便はない。
ただ、姉が忘れて持ってきてくれなかった乳液を1階の売店に買いに行きたくても、病棟から出ちゃだめ、といわれたので、その点だけ不自由だった。
食事の間の暇な時間は、ベッドに寝ながらNetflixを見まくった。スマホで見ているから
画面が小さくて目が疲れたが、他にやることがないのだから、仕方がない。
病院のWIFIを毎朝350円で契約して、一日中、見ていた。
あとは、考え事だ。
あれほど、食事、運動と健康に気を付けてきたつもりなのに、突然病気になるのだ。
それなら、毎日を楽しく生きるしかない。
それと、やはり年金受給を繰り上げて良かったと、しみじみ思う。
明日はどうなるかわからないのに、年金受給を繰り下げる人たちがいることが
信じられない。
若い頃から、給料は物よりも旅行に使ってきた。今まで行った国は47か国。
いろんな人に会い、信じられないような良いこともあったし、悔しいことも少しあった。思い出はたっぶりだ。
多分、家一軒買えるくらいのお金を旅行に使ったはずだ。でも、ちっとも、もったいな
いと思わない。旅行だって、若くて健康なうちに行っといたほうが良いのだ。いくらお金を持っていても、病気になったら行けないのだから。
もし、行きたい所へ行っていなかったら、入院中にものすごく後悔していたかも、
しれない。
入院していかに健康が大事かを思い知った。多分、お金よりも何よりも一番大事だ。
今まで私一人で何でもやってきたのに、入院している間は、下の売店に行き好きなものを買いに行く自由もないのだ。
そして、健康で過ごす普通の生活がいかにありがたいことか。
退院したら、お酒はやめ、睡眠時間を増やし、ストレスを溜めないようにして
一日でも長く健康な生活を続けていけるようにしよう、と決心した。