洞爺湖二日目。
洞爺湖を一望できるという、サイロ展望台を目指す。
2011年の夏に来た時は既にあったのか不明だが、行ったことがなかったのだ。
洞爺湖バスターミナルの切符売り場で尋ねると、路線バスはなく、札幌行きのバスで行けるが、予約が必要とのこと。帰りも予約が必要。
「バスが到着して運転手に乗れるか聞いてみて」と、切符売り場で言われる。
平日なので、予約なしでも乗ることができた。
乗車時間10分ほどで、サイロ展望台に到着。
バスを降りて土産物店を抜けると、目の前に洞爺湖が見えた。
中島がぽっかりと浮かんでいる。
2011年は、山の上に建つウインザーホテルから見た洞爺湖全部が見える景色に感動したので、それと比べるとイマイチ感が。ここがいいのは、湖が近いこと。
写真を撮っていると、左手からヘリコプターが離発着しているバリバリ音が、聞こえてくる。
そちらへ歩いていくと、料金表があった。
眺めていると、お姉さんが寄ってきて、盛んにセールスを始めた。
飛行コースと時間によって料金が異なるのだが、どれも高い。
一人だと割り勘もできない。
湖と有珠山の上空を一周するコースだと、25000円と、目が飛び出るほどだ。
お姉さんは、他の人と同乗して割り勘すれば安くなるから、そういう人達がいれば教えてあげるからと、とてもセールスがうまい。
高いから、割り勘しても乗る気はないので、曖昧な返事をしてその場をすぐに去る。
やはり、ウインザーホテルからの眺めをもう一度見たい。
2011年は車で来たので楽に行けた。が、今回はバスと徒歩。
バスはホテルまで行っていないので、歩くしかない。
歩き出して少しすると、レークファームという牧場とお店があり、ソフトクリームのサインがあった。寄り道してソフトクリームを買った。
店の外には、テーブルや椅子があり、花壇にはラベンダーが咲き、向こうには羊が何頭かいた。
椅子に座り、羊を眺めながらソフトクリームを食べる。
レークファームのすぐ先、右側に上りの道があるのだが、それがウインザーホテルへの道だ。
ずっと上りが続くので、きついが、あの眺めをもう一度見るためには頑張るしかない。
時々、ホテルの送迎バスが通っていく。あー、あれに乗りたい。乗せて~。
50分ほど歩くと、前方に霧にかすむホテルが見えてきた。
汗だらだらで、もうこれ以上は歩けない限界だったので、やっと到着できてうれしーい。
さっそく、2011年に洞爺湖の絶景を見下ろしたホテル前面へ回る。なんと、霧がかかって湖が全く見えない。せっかく50分も歩いてきたのに。。。
足はガクガクで疲れたし、霧が消えるまで待つことにしたので、ホテルの中へ。
疲れてもう歩くことは無理なので、帰りはどうしようか?
タクシー? でも、洞爺湖温泉まで運賃どのくらいだろう。
さっき歩いている時にホテルのバスが下がっていくのを見たから、きっと洞爺湖温泉町まで行っているに違いない。ホテルのバスだったら無料だ。バスに乗りたいので、ホテルのお店で何か買うか、レストランで食事しよう。そしたら、バスに乗るときにもし請求されたら、レシートを見せれば堂々と乗れる。
ちょうど午後1時でお腹も空いたし、レストランでランチすることに。
全国旅行支援で泊まっているゲストハウスでもらったクーポンが3000円分あるから、それを使おう。
フロント横のインフォメーションできくと、最上階にレストランがあるらしい。
エレベーターが開くと、奥に「フレンチレストラン ギリガンズアイランド」の案内が。
中に入ると、午後1時を過ぎているからか、それとも元々あまりいないのか、客は隣のご夫婦だけ。
一番安い前菜と本日の肉料理の3,025円のコースを注文。一番高いのは5,445円だった。
前菜も、本日の肉料理も量が少ないので、あっという間に平らげてしまう。
食後のコーヒーは別料金なので。無料で出た水を飲んですませる。
同じ料金で、麓のわかさいも本舗レストランだと3種類の定食を食べられるんだけど。。
隣の年配のご夫婦は、まるで自分たちしかいないように振る舞っている。
他にも人がいるのに奥さんのほうは、携帯電話が大音響で鳴ってもお構いなし。
そのうち、知り合いのご夫婦がやってきて、大声で、いかに札幌からの運転が混んで大変だったか話し始める。
私、すぐ隣の席にいて、うるさいんだけどな。。
こういう値段の高いホテルに泊まるくらいだから、きっとお金持ちなんだろうけど、マナーは考えないらしい。
おそらく、お金持ちだからあちこちでちやほやされて、携帯をマナーモードにするとか、他に人がいたら気を使って声のトーンを落とすとか、今までやってこなかったのかなあ?
ロビー階に降ると、霧がなくなり洞爺湖が見えるので、外に出る。
サイロ展望台では見えなかった、洞爺湖の全貌が見える。
2011年に来た時は、2008年のG7に出席した各国首相たちの実物大が、洞爺湖を見下ろすこの場所に飾ってあったのだが、さすがに撤去されていた。
景色に見とれてスマホのカメラで景色を撮っていると、向こうからやってきたおじさんグループが「下、気をつけて!」と言うので、下を見ると、すぐそこに蛇がニョロニョロ動いていた。
高級ウインザーホテルも蛇までは退治できないよね。。
バスが出る少し前にロビーに戻り、フカフカのソファーに座り待っていると、若い女性外国人のスタッフが迎えに来た。
案内されて階段を下り、待っているバスに乗る。他に客はいず、私一人で独占状態。
バスが出る時には、迎えに来た外国人スタッフが深々と頭を下げてお見送りした。
旅行支援でもらったクーポンで食事をして、バスを独占し、頭を下げてお見送りまでしてもらって、多少申し訳ない気持ちがしてくる。
到着した下界の洞爺湖温泉町は、午後の太陽がまぶしく輝いていた。
ふー、庶民派の私にはこっちのほうが合ってる。明日は、わかさいもレストランで定食を食べよう。